2022/10/12

道すがら 野草と一句 2022.10.12

 川べりで 淡紫色に 咲くヨメナ


ヨメナ(嫁菜) キク科ヨメナ属、多年草

 

 瑞梅寺川の川べりに、ヨメナが開花しています。私は、食べたことはありませんが、春先に摘んだ若葉は、食用になります。春菊のような香りがあります。若葉を食べた時の味がいいのと、淡紫色の色の美しさ、やさしい姿から、新妻になぞらえて、ヨメナと命名されたようです。
 奈良時代、現存する最古の歌集の「万葉集」に、ヨメナを当時の呼び名「うはぎ」で詠んだ歌が2首、収められています。
 

 〈 作者不詳・巻 10 - 1879 〉   〈 柿本人麻呂・巻 2 - 221 〉


注 :  私のブログでは、たとえ万葉集や芭蕉であっても、話題にする時でも、上記のように、所在程度は紹介しますが、基本的に他人の詠んだ、和歌や、俳句は、一貫して掲載しません。

 
 万葉人にとって、ヨメナ(うはぎ)は、春の若葉を摘んで食べる野草として、親しまれていたようです。その2首の歌も、春先に摘んで食す情景が詠まれています。今の季節の秋に開花するヨメナには、触れられていません。

 これが、平安時代になると「おはぎ」となります。ヨメナと、いつの頃から呼ばれ始めたかは、定かではありません。
 
 そもそも、野草と、野菜と明確に区別し始めたのは、いつの頃からでしょうかねェ。当時の古代人は、はたしてどの程度の種類を、野菜として栽培していたのか、、、です。稲作は発掘されたりして、よく知られていますが、、、。
 興味は尽きないですねェ。


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